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個展の記録

夢の入口、それとも出口? 久保田昭宏写真とコラージュ展


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標記の個展が9月13‐16日に東京都国立市のギャラリービブリオにて開催されました。
以下ざっくりと振り返って、記録を残しておこうと思います。


元々は今年の4月に映像作家、山田勇男さんの『人魚の夢』展を見に行って、お座敷でアートを観賞するというユニークなスタイルのギャラリーに興味を惹かれたことがきっかけで実現したこの企画。作者は全くの無名、4日という短期の展示のうえ、後半は台風の接近という悪天候、いったい何人来てくれるのか不安でしたが、蓋を開けてみるとまずまず(なかなか?)の結果。正確な来場者数は記録していませんが、ご芳名帳には20数人の方がお名前を残してくださいました。また、会場で、あるいはメール等でコメントを下さった方も少なからずあって感謝に堪えません。充実した4日間でした。作者はいわば本能的に作品を作っているだけなので、見て下さった方の色んな角度からの解釈や感じたことを聞かせて頂けるのは単純に興味深いのです。また教えられることも多くあります。でもそれより前に、自分のために好き勝手に作った創作物に共感していただける人が少数でもいるというのはうれしいものです。ある意味、究極の自己肯定というか。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。日ごとのレビューはしませんが、会期を通してコメントや質問で話題となったいくつかのポイントを記しておきます。



★「写真」と「コラージュ」の違いは?
写真は通常の写真、いわゆる実写です。作品の画面に映っている状態をオブジェや切り抜きを構成して作っておいて撮影したものです。合成は行っていません。 コラージュは作品の画面を構成するパーツをそれぞれ撮影しておいて、コンピュータ上で画像編集ソフトを使い合成した作品(あるいは一部そのようなプロセスを含む作品)です。つまり組み立ててから撮影するのが写真。撮影してから組み立てるのがコラージュ。



★一体どのように撮影したのか想像もできないのですが?
難しいこと、高度なテクニックや高価な機材が必要なことは何もしていません。というかできません(笑)ただ、撮影後の編集で好みの色調に直すことが多いです。大雑把に言うとコントラストを強めて明るいところはより明るく、暗いところはより暗くなるようにしています。ちょっと「こってり」した感じに仕上がっています。 あと、物体が宙に浮いている写真は、撮影位置からは見えないように、針金で物体を支えています。



★タイトルはどうやって付けるのですか?
タイトルも作品の一部だと認識しているので、結構考えます。
理想は画像の意味を自然な形で方向付けながらも鑑賞者の自由な想像を妨げないもの。
具体的に言うと以下のような感じでタイトルを決めることが多いです。
あまり意味は考えずに、絵として面白い画像を撮る→一鑑賞者として画像に対峙する→頭に浮かんだ言葉をタイトルに。



★会場のBGMは何ですか?
いつも聞いているCDを流していたのですが、KlimpereiとPascal Comeladeが多かったと思います。「おもちゃ箱をひっくり返したような」という表現がありますが、そういう形容が似合う音楽が好きなんです。自分の作品にも合うような気がして。興味がありましたら、リンクは張りませんがまずはYouTubeで聞いてみてください。



さて、今回の企画ではビブリオのオーナー十松さんのお世話になりっぱなしでした。
十松さん、とてもソフトな人当たりの紳士なのだが(同居人など1回ギャラリーで会っただけなのに頻りに「感じの良い人だ」と言っていた)、実はものすごい「やり手」なのだ。当たり前のような顔で献身的なサポートをしてくださった。特に広報関係では、まめに地域の情報誌や写真情報サイトにプレス・リリースを送ってくださり、『立川経済新聞』『YAHOO!ニュース』『IMAオンライン』などで紹介記事が掲載されました。また、国立市内約40ヶ所に設けられた市の掲示板にわざわざ一枚一枚ポスターを張っていただいた。これ以外にも常に細やかな心遣いでアドバイスや提案をしてもらいました。大人だなぁと、だだ子供が歳をとっただけのような私などは思ってしまうのです(笑)国立周辺、あるいは中央線沿線で発表の場を探している方、一度国立駅より徒歩2分のギャラリービブリオを訪れてみることをお勧めします。「アーティストの理想のパートナー」と出会えると思います。

ギャラリー公式ホームページ
蕃茄庵日録(ばんかあんにちろく)



というわけで、十松さん、ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!

最後は会場の写真を何枚か。


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本当の「おうち」です。普通に玄関のドアを開けて入ります。

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この扉の向こうが展示室。

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作家紹介のプレート

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会場風景1

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会場風景2

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最終日にススキを持ってきてくださった方がありました。





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レースの道

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レースの道






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山田勇男 『人魚の夢』展

4月30日は国立のギャラリー・ビブリオで開催されていた、山田勇男さんの個展『人魚の夢』の最終日。
初日にも見に行ったのだが、もう一度鑑賞。
のんびりしていて家を出るのが遅れ、閉廊時間を少し過ぎてしまったが、お客さんがいたせいかまだ開いていて丁寧に対応していただいた。

展示は人魚を描いた細密画50数点で、約半世紀前に建てられた民家を改築したお座敷ギャラリーで作品と親密に向い合うことができた。一般のギャラリーではどうしても出来てしまう、ある種の距離を感じさせない空間。個人的にコレクターのお宅を訪問して自慢のコレクションを拝見しているような気分で、豊かな一時を過ごすことができた。

さて、作品自体についてだが、素晴らしいの一語。
細密画という言葉どおりの非常に細かい仕事。
それでいて、繊細かと言うと、むしろ力強さを感じた。
作品に込められた作者の想いや注がれたエネルギーがそうさせるのだろうか。
人魚と極めて限定されたオブジェだけで、これほど豊穣な世界が構築されていることにも驚いた。

フレームを描き込んだ作品がかなりあったが、フレームに人魚を無理やり押し込んだようなポーズのものが多く、面白い効果が出ているように思った。山田さんにはお目にかかれず、少し残念。

下は初日に購入した複製を写真に撮ったものだが、魅力は十分に伝わるんじゃないかな。


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山田勇男『暗示』






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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
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幸せの経済学

昨晩見た映画の感想を忘れないうちに書いておこうと思う。

『幸せの経済学』("The Economics of Happiness")

【製作年】2010年
【時間】68分
【監督】ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ、スティーブン・ゴーリック、ジョン・ページ
【HP】http://www.shiawaseno.net/

レビューが難しい映画。
メッセージには深く共感するし啓発された部分も大きいが、一本の映画として楽しめたかと言えば疑問が残る。
少し具体的に言えば、これが映画である必然性があまり感じられなかったのだ。
ことばが多すぎる。
きれいな写真を贅沢に使った数十ページの宣伝パンフレットを無理やり映画にしたような、そんなふうに感じてしまった。

ヒマラヤの辺境にあるラダックという村でグローバリゼーションが豊かな伝統的社会を破壊して単なる「貧しい村」へと変えてしまうプロセスをつぶさに観察してきたスウェーデン人研究者がナレーションを務め、グローバリゼーションの負の側面を世界各地の学者・活動家などが具体的に指摘していく。またそれらの問題に対する処方箋ローカリゼイションの実践例が色々と紹介される。論点がよく整理されていて非常にわかりやすい。問題意識の高い人にはよい「復習」となるんじゃないかな。私みたいな普通の人には自分で考えていくその最初の一歩となる内容。また、ローカリゼーションの先にある社会を「貧乏くさい」ものではなく豊かで幸せなイメージで説得的に描き出すことに成功している点も印象的だ。

ただ冒頭で述べたようにことばに頼る部分が多すぎる印象。学者の説も大切だが、せっかくラダックというすばらしいケーススタディがあるのだから、それに映画というメディアなのだから人々の暮らしとその変化をじっくりと映像で見せてほしかった。研究者のことばより雄弁に訴えるものがあると思うのだが。ラダックの女の子の幸せそうな笑顔が印象的で見に行ったのだが、ラダックを重点的に取り上げているわけではないので、その点要注意。

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グローバリゼーションの大きな問題の一つは、巨大資本が力にまかせて地域の小規模な経済活動を破壊し(企業や商店を潰し)人々から職を奪い、その結果人々の関係が対立・敵対に基づくものになってしまうということだ。椅子取りゲームに例えると分かりやすいかもしれない。この映画でハッとさせられたことだが、そういう状況になってはじめて宗教間の対立が表面化するようだ。例えばラダックでは伝統的にはムスリムと仏教徒が平和に共存していたのだが、現在では衝突が起きているらしい。宗教っていうと昔はみんなもっと妄信的で、それに比例して異なる宗教間の摩擦も大きかったかのように想像しがちだが、実際は逆で普通の人々はごく普通に隣人として仲良くしてたのだ。満ち足りていればわざわざケンカなんかしたくないってのは「金持ちケンカせず」って諺どおり。逆の見方をすれば何か社会に異質なもの、少数派に対する非寛容さが漂い始めたとき、その裏にある(かもしれない)真の原因に気づくべきなんだな(「敵」を間違えるな)、そんなことを教えられた。

自動車産業が衰退した米国デトロイトで、市民農園みたいなのが純粋に食糧確保の手段として一般化しているらしいが、いかにも「以前はワルだった」風のアンチャン二人が(すみません、単なる外見で言ってます)トマトか何かを作っててなんとなく可笑しかった(笑)

ラダックに関するドキュメンタリーではないことを承知の上で見るなら良い映画だと思う。


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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

アトミックサイト展・他

先日の銀座でのデモは時間の都合がつかず、デモ自体は終わった後の新橋駅前SL広場に駆けつけるのがやっとでしたが、余韻は感じることができました。デモの様子はYOUTUBEで見ることができました。

http://www.youtube.com/watch?v=tYFZtVBTY7A

警官の数が多すぎてちょっと怖いです。
デモって当然の権利だし、参加者もごく一般的な人たちだと思うんだけど、なんか準犯罪者みたいに扱われてる気が…
犯罪者ってことで言えば、デモ参加者が抗議してる相手の方だと思うんだけど。
警戒する相手が逆じゃないのかな…
原発は安全、原発はエコ、ないと電力が不足する…とさんざん騙しておいて事故が起これば想定外。
事故から五ヵ月経っても事態を収拾できず、放射能の垂れ流し。
これじゃぁ、デモどころか暴動が起きても文句は言えないと思う。
(そう言えばイギリスが騒々しいですね。)

★           ★          ★

さて、次の日(日曜日)は東向島の現代美術製作所というところに『アトミック・サイト』展を見に行ってきました。

http://atomiksite.wordpress.com/

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町工場だった建物を利用した『現代美術製作所』入口


これは原発事故が引き起こした非常事態に対する現代美術家からの問題提起で、レベル8の世界を想定してその日常を「サブカル的感性で」イメージしたオブジェや映像が出品されています。
だいたい私はこのような社会的なテーマを直接的な形でアートに持って来るのはあまり好きじゃないんです、純粋に趣味の問題として。

でも、こういう作品は作品だけ取り出してそれが美しいだとか好みだとか批評してもあまり意味のないことでしょう。それよりは問題提起の役割や見る人に考えさせる力といった側面が重要かと。考える手段としてのアートとでも呼べばいいのかな。そういう意味では色々と刺激になりました。多分作者も作品制作というプロセスを通して考えを深めていったのではないかと思います。


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今回の出来事で気づかされたことの一つに東京での生活は地方の犠牲の上に成立しているという事実があります。直接被害を受けた福島の人のことを思えば、こういった展示に何の意味があるのだろう、という意見があるかもしれませんし、それは正当な疑問だと思いますが、少なくともこの展示には白々しい偽善はありません。自然体と言っても良いでしょう。アーティストとして非常事態を受け止めて表現した作品には無理がありません。そこに福島と東京の非対称的な関係の構図が読み取れるとしても、そのこと自体が意味のあることかもしれません。そういった構図の中にいる自分から出発するしかないという意味で。デモにも感じるのですが、自分のいる状況の中で自分にできることをやる。そういう「普通」の感覚が大切ではないかな。偽善とか自己否定とかでは長続きしませんよね。

展示は7日(日曜日)までの予定だったのですが、延長(11日~20日)が決まったようです。

★          ★          ★

PICT0022b.jpg

店内の「チェ・ゲバラ」


さて、アトミック・サイトの帰り、新宿にあるカフェLに寄ってみたところ、外国の歌に日本語の歌詞をつけてYOUTUBEにUPしているグループが翻訳作業をしているところでした。一曲目はつい先日UPしたばかりのこの曲。デモにもぴったり(と言うか、そのための歌ですね)の"On lâche rien"で締めくくりたいと思います。元気が出ます。ぜひ聞いてみてください。

http://www.youtube.com/watch?v=miY5ZuB1lZM

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J.-P. Kuak

Author:J.-P. Kuak
空想写真家、ノラ猫写真家、コラージュ作家。懐かしいものや鉱物も好き。

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