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測定される夢想家の穏やかな苦笑

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測定される夢想家の穏やかな苦笑
コラージュ:ベースの写真はCANON PowerShot G11にて撮影。


摂取すると見えないものが見えたり、聞こえるはずのない音や声が聞こえるようになる、大抵は非合法の薬物があります。私にはそういうものを使った経験も憧れもないのですが、数年前処方された薬の副作用で、幻覚、幻聴、妄想を体験したことがあります。その具体的内容にはさして意味があるとは思えませんが、極微量の物質が自分の心を、そして心が感じるリアリティーを、激変させる様に驚いたものです。

それと同時に少し逆説的に感じることができたのは通常のリアリティーの「精巧さ」です。自分の周りの現実は実は大掛かりな芝居で、書割を背景に役者が演じているんじゃないか、なんて空想は誰でも一度はしたことがあると思いますが、書割の裏が見えてしまったなんてことはないはずです(笑)私の経験した範囲の幻覚や幻聴は、そういう意味では綻びが見えることもありました。例えばドアが開いて誰かが外に出た音がしたとして、それだけでは本当にそうなのか幻聴なのかは判断できないわけです。でも、すぐにドアのところまで行って開けてみれば確認できます。音が現実のものなら誰かがそこにいるはずです。幻聴ならだれもいない。実際そうやって幻聴を見破ることができました。

しかし、これはこの程度だからできたことかもしれません。基本的には通常のリアリティーがしっかりと残っていて、そこに異物、ノイズとして幻聴が紛れ込んでくる形なので識別しやすいのです。ドアを開けた瞬間そこに誰かがいる幻覚が見えたりすると識別は困難になります。

ある種牧歌的に「ここではないどこか≒現実ではない何か≒空想」を写真やコラージュを媒介に志向する『空想装置』ですが、現実の成り立ちみたいなことを考え出すと分からないことだらけです。(嗚呼、まとまりのない文章!)


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テーマ : アートな写真
ジャンル : 写真

コメント

非公開コメント

こんにちは。
J.-P.Kuakさんの文章は、読み応えがあって素通りに出来ないことがしばしばです。

空想がなかったら、人間世界はとても詰まらなくなっていたと思います。
空想が思念を生み出して強くなるほど、ただの空想の始まりからリアリティへと
メタモルフォーゼして、科学や芸術の花が咲いたりすると思います。

分からない事だらけで、短い一生のなかでどこまで真理に近づけるのか見当もつきません。
謎が多いのに、分かったようなことを言う評論家風の大人に会うと、溜飲が上がります。個人に
蓄えられたもののの世界認識の深さが思考を鍛えるバックボーンになっていると思いますので、
やはり知性や教養を磨くことは一般的に大切だと思います。昔の学生のように「セイロン紅茶」と
言われるほど顔を赤くして、議論をする若者が本当に少なくなったと感じています。自分の正しさ
を証明したり答えを出すのではなく、思考を磨きあうという「心の共鳴装置」が不健全になって
いるのでしょうか。ブログに若い人からのコメントが少ないことに残念な思いをもっています。

いつか、J.-P.Kuakさんと、幻覚・幻聴を含めた、思考鍛錬会を若い人たちとやってみたいな。

No title

作品は見た人の想像で色々かわると思います・・・

逆に色々イメージできて楽しいと思います~。

Re: 謎

sumitoさん、
ちょっと買いかぶられてるんじゃないかと心配です(笑)
私自身、もっと若いときに知性や教養を磨いておくべきだったと感じています。そういうものに対する志向というか憧れは強かったのですが、怠惰な性格とパワー不足から無知なまま歳を重ねてしまいました。大学院で研究の真似事をしていたときは、「専門馬鹿」になるのはイヤだなんて思っていたんですが「専門馬鹿」どころか単なる「馬鹿」ですね。今からでも遅くはないと自分に言い聞かせて頑張りたいです。

ただ歳をとってよかったかなと思うのは、10代とか20代と違って「議論のための議論」や無意味に難解な専門用語に興味がなくなったことです。難しそうな話を聞いても「それって要するに普通の言葉で言うと○○ってことでしょ」って思ってしまいます。自分の日常レベルの言葉に一度翻訳するわけですね。こういう態度は思考訓練には意外といいかも。

Re: No title

hidekiさん、
> 作品は見た人の想像で色々かわると思います・・・
そうですね。あとタイトルとか。
タイトルいつも苦労します。
これは捻りすぎた失敗例ですね(笑)

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J.-P. Kuak

Author:J.-P. Kuak
空想写真家、ノラ猫写真家、コラージュ作家。懐かしいものや鉱物も好き。

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